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フリーランスママの仕事・収入・生活のすべて|元看護師ライターのリアル

フリーランスママの仕事・収入・生活のすべて|元看護師ライターのリアル
伊藤祐太

「子育てや家庭を大切にしながら、自分らしく働いて収入を得たい」

これは、フリーランスママという働き方に憧れるすべての方が抱く強い想いです。

保育園の待機問題や小一の壁など、育児に関する問題が残る一方で、物価高や増税など生活は厳しくなるばかり。

なんとか働いて、生活を安定させたい、お金の不安を軽くしたいと思う方も多いと思います。

この記事では、実際にフリーランスのライターとして活躍する現役のフリーランスママのリアルな声と、フリーランスママのメリット・デメリット、その働き方のリアルな部分を解説します。

未経験からライターへ転身した理由や仕事と育児の両立など、具体的な事例をお届けします。

フリーランスママのメリット・デメリット

まず、フリーランスという働き方がご自身のライフスタイルに合っているか検討するために、リアルなメリットとデメリットを比較します。

メリット①働く時間と場所に縛られない

フリーランスママになって最も実感できるメリットは、“時間と場所に縛られない仕事の柔軟性”です。パソコンがあれば仕事ができますし、納期さえ守れば、その日の労働時間は自由に決められます。そのため、平日にある子供の行事にも参加しやすく、夫が帰ってきてからは、夫に子供を見てもらいながら仕事をするということもできます。

メリット②子供のお迎えも自由

子供のお迎えの時間も自由なので、「今日は早くお迎えにきてほしい」と、子供から可愛いリクエストがあっても応えることができます。

この辺りは、会社員だとかなり難しいことではないでしょうか。

メリット③体調不良でも無理はしなくていい

子供の体調が少し悪くても、会社員のように無理をして登園させる必要がなく、休ませやすいこともフリーランスのメリットです。

子供だけではなく自分の体調が優れない時でも、納期さえ守れば自由に休むことができます。

メリット④家事との両立

時間の融通が利くため、家事との両立が可能となります。納期を守れば、作業時間を朝から夕方にずらしたり、時には徹夜をして対応したりすることも可能です。

他にもフリーランス全般のメリットとデメリットをまとめた記事もありますので、気になる方は、下記のページよりご覧ください。

フリーランスのメリットとデメリットを徹底解説|会社員との違いや注意点も紹介
フリーランスのメリットとデメリットを徹底解説|会社員との違いや注意点も紹介

デメリット①仕事と生活の境界線が曖昧

フリーランスは自宅で仕事をしている方も多く、私生活と仕事の境界線が曖昧になりやすいです。私物のスマホでクライアントと連絡をとっている人は、プライベートの連絡をするつもりが、仕事の連絡に目を通してしまうなど、いつでも仕事モードになる可能性があります。

デメリット②収入が不安定

会社員とは異なり、収入が不安定になることがあります。案件によっては、労力に見合わない報酬になってしまう可能性もあります。

表裏一体ですが、頑張れば会社員では得られないほどの収入を得ることだって夢ではありません。

デメリット③仕事とプライベートの境界線が曖昧

自宅が職場になっていることもあり、仕事とプライベートの境界線が曖昧になりやすい傾向があります。

案件に追われている時は、少しでも時間が空くと仕事をしなければと思ってしまうこともしばしばです。

デメリット④孤独感がある

基本的には、一人で仕事をすることが多くなるため、孤独感を感じることがあります。

一人で黙々と案件をこなすだけでは、誰にも相談できない環境のため、孤独感をより感じやすくなることも。

信頼できるメンターや、フリーランスの仲間と連絡を取り合うことで、孤独感を減らすことができるでしょう。

他にも、フリーランスは大変なことが多くあります。

フリーランスの大変さについてまとめた記事もありますので、気になる方は、以下の記事もご覧ください。

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なぜフリーランスは大変なのか?リアルな苦悩と乗り越えるために行ったこと
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リアルな両立術!現役ママの1日と仕事時間確保の工夫

「フリーランスになって、本当に子育てと両立できるの?」という不安を解消するため、具体的な1日のスケジュールと、仕事時間を確保する工夫をご紹介します。

1日のタイムスケジュール例

私の、1日のスケジュールは概ね以下の通りです。

その日の自分や子供の体調、仕事の納期などにより時間は前後することもありますが、その時は柔軟に対応しています。

時間帯内容ポイント
家事、子供の送迎(幼稚園など)
9時~10時頃帰宅後、掃除などを済ませて作業開始
自宅で適当に済ませる、時にはスタバやフードコートで外食昼食は柔軟に対応
16時頃子供のお迎え
夕方~夜夕食準備、夕食、家事、寝かしつけ
夜(不定期)子供を寝かしつけた後に、再度作業する日もある納期に応じて調整
1日のタイムスケジュール例

このスケジュールはあくまで一例で、昼食の時間もバラバラになってしまうこともよくあります。また、納期ギリギリになってしまうと、家事はそっちのけで徹夜で仕上げるという日もあったりします。

仕事時間を確保するために家事は手を抜く

仕事の時間を確保するための最大の工夫は、“完全に家事は手を抜くこと”です。

食洗機や乾燥機、スティック掃除機など、時間短縮できる家電を導入し、なるべく家事に手間と時間をかけないようにしています。

また、夫との役割分担も行い、夫ができる家事や仕事はあえて残しておくようにしています。

さらに、後回しにすることもポイントです。今すぐやらなくても問題ない家事は、後回しにしたり、やらない選択をしたりします。

仕事と家庭の両立のために完璧を目指さない

仕事と家庭の両立で最も大切なのは「心構え」です。

フリーランスママが直面する仕事と家事の両立の問題は、完璧を目指さない気持ちを持つことで、かなり楽になるはずです。

基本的に、仕事も家事も大変なので、両立を目指さなくて良いと思っています。インフルエンサーが行うような「キッチンリセット」や「ミニマリスト的な生活」と、フリーランスの仕事を同時に完璧にこなそうとするのは無理があります。

全部完璧にしようと思わず、その時その時でできることをやる。そして、家庭を優先する日と仕事を優先する日といったメリハリをしっかりつけることが重要です。

未経験からライターになるまで

フリーランスになりたいけれど、「私にもできるの?」「どんな仕事があるの?」と悩む方も多いでしょう。ここでは、未経験からライターになった具体的な経緯をご紹介します。

看護師の退路を断つ

私は、以前看護師として働いていました。

患者さんと関わることは良かったのですが、先輩や先に入職されている方々の指導や方針など疑問を持つことが多くなり、体調を崩してしまったことが大きな転機となりました。

この経験から、「もう看護師には戻れない」と覚悟を決め、フリーランスとしてやっていくしかないと決断しました。

「看護師に戻る」という逃げ場を完全に断ったことで、フリーランスとして稼ぐことへの覚悟が決まりました。

なぜライターを選んだのか

数ある職種の中でライターを選んだのは、「ライターが自分でもできる職業だったから」です。過去に様々な副業(せどり、ハンドメイド、物販など)を試した結果どれもなかなか結果が出ず、普通に仕事をすれば稼げるのがライターだったという経緯があります。

実際にいくつか案件をこなしてみた結果、クライアントからの評価もあり「自分には文才があるかもしれない」という強みに気づきました。

最初の案件獲得方法

最初の案件は、クラウドソーシングサイト(クラウドワークス、ココナラなど)を利用して獲得しました。

全くの未経験であれば、まずは実績を積むために未経験可の案件から応募するのが一般的です。クラウドソーシングで実績を積み重ねていくことが、その後の仕事の安定につながります。

周囲の反応と当初の不安

フリーランスになる前、大きな不安は感じていませんでした。

不安を感じなかったのは、ウェブライターとして多少の実績があったこと、そして「やらなきゃいけない」という義務感や使命感が不安を凌駕していたからです。

周囲の反応は、「すごいね」と驚かれることが多かったように思います。マイナスな反応はなく、むしろ「私にはできない」と、励まされることが多かったと記憶しています。

安定収入と孤独対策

フリーランスになった後、多くのママが直面するのが「収入の安定」と「孤独感」です。実際に行っているこれらに対する対策をご紹介します。

継続案件獲得のための工夫

安定した収入を得るためには、継続した案件獲得が重要です。

継続的に案件獲得をするためには、単価交渉よりもクライアントからの信頼を得ることが最優先です。

具体的に行っている工夫は、以下の通りです。

品質の徹底

一本一本の案件を適当にやらず、できる限り丁寧に良いものを納品しましょう。クライアントから、適当な仕事をする人と見られてしまうと、会社員とは違いすぐに案件は来なくなります。

丁寧なコミュニケーション

メールは丁寧に、そしてすぐに返事を返すことが重要です。

もし、あなたがスキルや仕事の質で自信が少しでも無いのだとしたら、せめて連絡だけはすぐに返すように心がけましょう。連絡が取れなくなってしまうライターが多い中で、すぐに連絡を返し、コミュニケーションが取りやすい印象を与えるだけも、他のライターよりも優位に立つことができます。

単価交渉は基本的に行わない

数回案件をこなしただけでは単価交渉は行いません。クライアントとの信頼関係の構築が最優先だからです。

単価交渉のタイミングと注意点

単価交渉は基本的に行わないとはいえ、収入のことを考えると、そろそろ単価の交渉をしたいと思う時がくることでしょう。

単価交渉は、信頼関係ができていないうちにするのは避けた方が良いですが、信頼関係ができた状態であれば、単価交渉ができる場合があります。何をもって信頼関係ができたと定義するかは判断が難しいところですが、“何回も依頼が来る”状態であれば、一定の信頼関係はできている状態と判断できます。

交渉を行うのは作業量が増えた時や、予定よりも拘束時間が増えてしまう時など、明確な根拠がある場合などです。単価にこだわりすぎず、信頼関係を崩さないことを最優先に考え、継続的な仕事に繋げていきましょう。

孤独感への対処法

在宅で働くフリーランスママにとって、孤独感は大きなデメリットの一つです。

案件をこなす中でも不安なことが出てくる時もあり、より孤独感を強く感じる瞬間もあります。私が実践している孤独感を解消する方法は以下の通りです。

コミュニティへの参加

起業家コミュニティやSNSでの仲間作り、同じ職種の方たちとの交流会に参加し、ネットワークを広げることを行なっています。特に交流会は無料で参加できるものも多く、全国各地で行われているため、気軽にフリーランス仲間と繋がることができます。場合によっては、仕事に繋がる出会いもあるかもしれません。

場所を変える

孤独を感じた時にはショッピングモールのフードコートに行き、人の気配を感じることで気を休めるという工夫もしていました。いつもはうるさく感じる雑音も、人の気配として捉えることで、意外と気になりませんでした。

仕事でのつながりを大切にする

本作りには、複数の人が関わります。ディレクターやライター仲間と案件をしっかりこなした結果、繋がりが深まり、孤独の解消にも繋がっています。

フリーランスママへの一歩を踏み出すために

フリーランスママという働き方は、子育てと仕事を両立させたいと願う方にとって、非常に魅力的な選択肢です。

しかし、大切なのは、最初から完璧な「両立」を目指さないことです。まずは「稼げるかどうか」を考え、不安な扶養のことは稼げてから考えれば良いと思います。

この記事で紹介できた体験や経験が、あなたのフリーランスママとしての歩みを進める一歩になれば幸いです。あなたらしい働き方を見つけるためにも、今日からできることを少しずつ始めてみてください。

Yukino Ito
Yukino Ito
ライター
Profile
ライター歴7年。副業からWebライターを始め、2021年に独立。医療系ジャンルを中心に活動。2022年からは書籍でのライティングや校正、編集にも携わる。元看護師。
作成者
Yuta Ito
Yuta Ito
PRプランナー・SEOコンサルタント・SEOスペシャリスト
理学療法士として病院に15年勤務後、医療機関の広報業務に携わる。 全日本SEO協会認定SEOスペシャリスト、認定SEOコンサルタント。 日本パブリックリレーションズ協会PRプランナー。
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