フリーランスのメリットとデメリットを徹底解説|会社員との違いや注意点も紹介

近年、フリーランスという働き方が注目を集めています。副業解禁や働き方改革による残業の削減、物価高やSNSで発信されるインフルエンサーの自由な生活などが影響を与えていると思います。
自由な仕事、私生活がフォーカスされる一方で、世の中に発信されている情報からは見えないデメリットも存在するのも事実です。
この記事では、フリーランスのメリット、デメリットを解説し、会社員との違いやフリーランスの向き不向き、リスクへの対策までを解説します。
独立を考えている方の判断材料として役立ててください。
フリーランスのメリット

フリーランスには、会社員にはない多くのメリットがあります。
働く時間と場所が自由
フリーランスは、働く時間と場所が自由です。自宅やカフェ、コワーキングスペースなど、自分の好きな場所で働けます。
家事や育児との両立、複数の仕事の掛け持ちなど、自分のライフスタイルに合わせて働くことができます。自宅で市議とをする場合は、通勤時間もないため効率的に時間を使えるのは大きなメリットと言えますね。
収入を上げられる可能性がある
収入面でも可能性があります。
会社員では、どれだけ頑張っても会社の規定通りの昇給しかありません。また、役席者になったとしても、仕事の責任の割にお給料が低い場合もあります。
得られる案件によっても、得られる収入が変わります。多くの収入を得たければ受注金額が大きい案件や、複数の案件を掛け持ちすることにより収入を上げることができるのが魅力です。
案件を複数とってくるのは大変ですが、仕事を行ったら行った分だけ収入になる点は、会社員にはない仕組みと言えますね。
やりたい仕事を選べる
フリーランスは、行う仕事も選べます。
会社員では、上司やクライアントから言われた仕事をこなさなければならず、そこに選択の自由はありません。所属する部署も、自分では選べない人がほとんどだと思います。
しかし、フリーランスは自分の仕事は自分で選ぶことができます。
嫌なクライアントの仕事や、苦手な仕事などは断ってしまうことだってあります。
収入が安定していないうちは、自由に仕事を選ぶことはなかなかできないと思いますが、案件を多くこなせるようになってきたら、自分の仕事は自分で選び、時には外注をしながら案件を進めることもできるようになります。
人間関係に悩む必要がない
職場での人間関係で、お悩みの方は多くいると思います。
嫌な上司、一緒に仕事をしたくない同僚など、人間関係の悩みは挙げたらキリがないと思います。
フリーランスは、人間関係で悩む必要は、ほとんどありません。
もちろん、複数の人と共に仕事をしなければいけない案件の場合は、時々人間関係に気を遣う場面もあります。しかし、会社内での人間関係に比べたら、ストレスの度合いが断然違います。
どうしても嫌な人と仕事をしなければいけない場合、次回からその仕事は受けないようにするか、他の人と仕事をすればいいだけです。
新しい仕事に挑戦しやすい
新しい挑戦がしやすいのも、フリーランスの特徴です。
副業やプロジェクトを掛け持ちできるため、少しずつ新しいスキルを学んだり、新しい案件にチャレンジできたり、自由に仕事を選べることもメリットです。
会社員では、自分の仕事をこなさなければならず、新しいことへのチャレンジも自由にできる可能性は少ないので、あたらいいことをどんどんやりたい人には、フリーランスが合っています。
フリーランスのデメリット

会社員にはないメリットがある一方で、フリーランスには避けられないリスクも存在します。
収入の不安定さ
最も大きいのは収入の不安定さです。
案件の有無や単価によって月収が大きく変動し、安定的に稼ぎ続けるには営業力や人脈が必要です。
フリーランスになりたての時は、実績もないため案件を獲得しづらい傾向にあります。独立する前に、副業である程度案件を取れるような状態にしておき、安定して仕事がある状態で独立をするのが理想的です。
健康保険や年金などの違い
会社員であれば健康保険や厚生年金、傷病手当金などが備わっていますが、フリーランスは自分で国民健康保険や国民年金に加入しなければなりません。
有給休暇もなく、休めばその分の収入は途絶えます。とはいえ、有給休暇が無い状態で仕事を休んでしまうとお給料は減ってしまいますしボーナスにも影響があります。
また、傷病手当をもらえるとは言っても6割程度の金額ですし、パートの方なら傷病手当はもらえませんので、フリーランスに近い状況です。
社会的信用が一時的に低くなる
社会的信用の低下も課題です。
会社員と比べて安定した収入を得にくいというイメージが社会的にあるため、金融機関や不動産を契約するときに必要になる保証会社からの信用は低くなりがちです。
とは言え、大きな利益を上げ、売上が3〜5年安定すると金融機関や信用会社からの目線も変わってくるはずです。毎年安定した収益を上げられるように、案件をこなしていきましょう。
孤独感や精神的な負担
フリーランスには、孤独感や精神的負担もあります。
相談できる上司や同僚がいないため、一人で判断しなければならない場面も多くあります。
しかし、同業のフリーランスや交流会などで知り合った方に相談できるように関係性を作っておけば、いざという時の相談相手になってくれたりもします。
家族が仕事内容に対する理解がある場合は、家族に相談することも孤独感を解消する方法のひとつです。
スキルアップが必要
フリーランスに限った話ではありませんが、日々のスキルアップは必要です。
会社の看板が無い以上、自分を売っていく以外収益を上げられる方法はありません。
スキルアップを行うと、クライアントからの信頼を得られるだけでなく、新しいことを覚え別のサービスを展開することで経営上のリスクを軽減することもできます。
フリーランスと会社員の比較

フリーランスと会社員を比較すると、それぞれに長所と短所があります。
契約の違い
会社員は雇用契約に守られるのに対し、フリーランスは自己責任での業務委託契約です。
会社員は一度働くことができれば、簡単に解雇できません。
しかし、フリーランスの業務委託契約は案件ごとに契約を結んでいくので、1つの案件でミスをしてしまうと、次の案件の契約を結べないことも考えられます。
逆に、フリーランス側が気に入らないクライアントとは契約を結ばないという自由もあります。
収入面の違い
収入面では会社員は安定している一方で上限が見えやすく、フリーランスは不安定ながら収入の上限はありません。自分の努力次第で外注をして事業を拡大したり、フリーランスから始め法人化したりするという方もいます。
時間や場所の拘束
働き方では会社員は拘束時間や勤務場所が決まっていますが、フリーランスは自由度が高い分、自己管理が欠かせません。早朝や深夜に仕事をすることもできますが、体調管理やタスク管理など、全て自分で行わなければいけません。
人間関係の違い
人間関係については、会社員は組織内での協調や上下関係が求められるのに対し、フリーランスはクライアントとのやりとりが中心です。会社員は一緒に働く人を選べませんが、フリーランスは仕事が途切れさえしなければ、一緒に働く人を選ぶようになれる可能性もあります。まだ独立したてで、案件がそれほど取れない時には自由に人間関係を選ぶことは難しいかもしれません。
安定性の違い
月々の収入の安定性や雇用の安定があるのが会社員です。収入の増減が少ない代わりに、仕事を頑張ってもすぐにお給料に反映される方は少ない傾向にあります。
一方で、フリーランスは収入こそ安定はしていないものの、自分の頑張り次第で収入をすぐに上げることも可能です。案件が取れない日や仕事ができない日が続いてしまうと、すぐに収入が減ってしまいます。
フリーランスに向いている人

フリーランスに向いている人は、下記の通りです。
・自分で案件を獲得できる人
・常にスキルアップを目指している人
・一人で行動ができる人
・自己管理ができる人 など
このような人は、フリーランスになることを考えてみても良いと思います。
会社員でいることが悪いわけではありませんので、自分の適正やなりたい姿、向き不向きなどで考えてみると良いでしょう。
フリーランスに向いていない人

一方で、フリーランスに向いていない人は、下記の通りです。
・自分で考えて行動ができない人
・誰かと仕事をしないと落ち着かない人
・自己管理ができない人 など
誰かの指示を受けながら仕事をすることで、パフォーマンスを発揮できる人もいます。
フリーランスになる前に、副業でフリーランスを経験してみることも選択肢です。
焦らず、自分のなりたい姿を目指してみてください。
フリーランスのデメリットをカバーする方法

フリーランスにはメリットのほかさまざまなデメリットもありますが、デメリットをカバーする方法もあります。
収入の不安定さをカバーする方法
収入の不安定さには、複数のクライアントを持つことや、生活費の半年分を貯蓄することでカバーができます。一時的に、家族の収入に頼ることもひとつの方法です。
会社員時代になるべく貯金をしておくことで、余裕をもって案件探しができます。余裕が無い状態では、案件探しに必死になってしまい、悪い条件の案件でも引き受けてしまうことも考えられます。余裕を持ってクライアントや案件を探せるように、工夫をしましょう。
社会保障の不足をカバーする方法
社会保障の不足には、国民年金基金や小規模企業共済を活用する方法があります。
国民年金基金は、自営業やフリーランスの方のための厚生年金のようなイメージです。
国民年金に加えて国民年金基金に加入することで、将来の年金に上乗せすることができます。
自分で掛け金を調整できるほか、掛け金は社会保険料の控除対象になるため節税効果も見込めます。
詳細については、下記のサイトで確認できます。
参考:全国国民年金基金
小規模企業共済は、会社員でいう退職金の代わりになる制度です。
フリーランスも加入することができ、月々の掛け金も自分で設定ができます。
また、支払った掛け金は小規模企業共済等掛金控除として所得から控除できますので、節税効果も見込めます。
他にもメリットはありますので、下記のサイトで詳細を確認してみてください。
社会的信用の不足をカバーする方法
最初のうちは、社会的信用は低くなってしまうのが現実です。
クレジットカードの作成や賃貸契約などは、会社員のうちに済ませておくと良いでしょう。
しかし、しっかりと稼ぎ税金を納めていくと社会的な信用もできてきますので、最初の3年間程度は、しっかりと利益を出し社会的な信用を高めていきましょう。
孤独をカバーする方法
フリーランスは孤独になりがちですが、コワーキングスペースや起業家の交流会などに顔を出し、つながりを作ることで孤独感をカバーできます。また、このようなつながりから新たな案件に繋がったり、他の人の仕事に繋げてあげたりと、さまざまなメリットが考えられます。
“こくちーず”というサイトで、さまざまなビジネス交流会の告知をみることができます。
参考:こくちーずプロ
フリーランスになる前に準備すべきこと

ここまでの内容で、フリーランスになろうと思った方は、準備に進みましょう。
事前の準備は重要です。会社員のうちに、できることをしておきましょう。
信用が必要なことを行う
まず、会社員のうちにクレジットカードやローンの審査を済ませておきましょう。
フリーランスとして信用を作るまでには時間がかかりますので、会社員の信用を使ってできることを今のうちに済ませておきます。
実際に案件を取り稼いでみる
フリーランスになってから、0から案件を取るのは避けましょう。
貯金を切り崩しながらの生活は、なかなか耐えられないものです。
会社員のうちに副業で案件を取っておき、フリーランスになってから収入が0の状態にならないように、会社員のうちから準備をしておくことが重要です。
また、この時に行った案件をポートフォリオとしてまとめておき、実績として見せられるようにしておくことで、案件を取りやすくなります。
生活費を用意しておく
フリーランスになってからも、順調に稼ぎ続けられるとは限りません。
会社員のうちに、ある程度の生活費を準備しておくことで、案件が取れない期間もなんとか乗り切れる状態を作っておきましょう。
まとめ
フリーランスは自由にはたらくことができますが、会社員には無いメリット・デメリットが存在します。
デメリットを解消する方法を知り、しっかりと準備することでフリーランスへの道を一歩踏み出すことも可能です。
自分のキャリアを考える上で、公開のない選択をしてみてください。